生成AIによる新しい日常

生成AIは新しい日常を生成した

「AIって結局、どれくらい役に立つの？」と思ったことはありませんか？

2022年、OpenAIがChatGPTを発表して以来、生成AIの可能性は一気に広がり次々と新しいツールが登場しています。ニュースやSNSで話題に上がらない日はないほど、生成AIは身近な存在になりました。

皆さんはChatGPTを1日どれくらい使っているでしょうか？10回も使えていないということはまだまだ生成AIについての理解が進んでいない、あるいは生成AIと気づかず知らぬ間に使っているかもしれません。

どんなにすごい技術でも、使い手がその仕組みや可能性を理解しない限り、十分に活かしきれません。生成AIも同じです。
この記事では、生成AIの本質とは何か、そしてそれが私たちの生活をどう変えていくのかを、初心者にもわかりやすく解説していきます。

生成AIとは

生成AIとは一言で表すと「新しいコンテンツを生成する」技術です。生成できるコンテンツも幅が広く、文章や画像、音声、動画など、さまざまな形式のものを生成することができます。以前までのAIと違うのは「学習していない新しいものを出力できる」ことです。

これまでのAIでは犬に関するAIは犬だけ、植物に関するAIは植物に関することだけと専門家によって訓練されたAIがそのことにだけ利用できるというものでした。しかし生成AIは訓練されたものをさらに自分の中で深く学習し、新しいものを作り出すことができます。人間でいう「考える」に最も近い動きをAIができるようになったのです。

これにより生活の全てにAIが使えるようになり、人生のパートナーができたと言っても過言ではありません。

生成AIのことを副操縦士という意味で「Copilot(コパイロット)」と呼ぶこともあります。
マイクロソフトはCopilot搭載のパソコンとしてSurface Laptopという製品を出しています。

生成AIの日常での活用

さて生成AIはどのような場面で活用できるでしょうか。仕事ではもちろん日常生活でも様々なところで生成AIは活躍します。

生成AIの用途は多岐に渡り、色々な場面に取り入れることで自分だけの秘書やデザイナー、栄養士など様々なパートナーになり得ます。

実際の例を見てみましょう。

• 画像生成: SNSの写真や仕事の資料で使用するイメージなど、画像が必要となる機会は多くあります。こんな時は画像生成AIの出番です。ChatGPTなどに生成したい画像を文字で入力するとものの数秒で画像を作り出してくれます。
• 会議の議事録・サマリー: 会議の文字起こしはたくさんのツールがありますが、私はGoogleのレコーダーを使っています。文字起こしした文章をChatGPTなどのAIに投げれば、議事録とサマリーの完成です。より会議に集中できるため質の高い話し合いができます。
• 場所の確認: イベントの予定や場所などをメールアプリ内から検索して確認するのは意外と手間です。GoogleのGeminiという生成AIは自分のメールやカレンダーなどと連携することで予定や場所を教えてくれます。まるで秘書ができたような感覚でとても便利です。
• メール作成: メール作成は日々の業務で何回もあると思います。「相手からのメール」と「自分が返信したい旨」をAIに投げることで、返信文を簡単に生成してくれます。Geminiを使えばGmail上で返信内容を自動生成することも可能です。
• 立案: 会議中など限られた条件で何かの案を出すことはよくありますが、ありきたりな案を会議で出してては時間が勿体ないです。シンプルな案は会議前にAIに出力させておき、それ以上の案を会議で話し合えると質も高まります。また普通では思い浮かばない何かをAIが提案してくれる可能性もあるので、「とりあえずAIに聞いてみる」というのはとても大事です。
• 栄養管理: ChatGPTに自分の年齢や運動量、身長体重などを教えると必要な栄養量やカロリー、そしてそれを満たすのに適している料理を教えてくれます。また作る料理が思いつかない時に準備できている素材をChatGPTに言うだけで料理の候補を出してくれたりします。
• 写真編集: 写真撮ったら背後におじさんが写ってしまった！！なんて時はAIで消しちゃいましょう。Google Pixelなどのスマホでは「編集マジック」という名前でこの機能が提供されています。「消す」のに生成AIなのかと疑問に思うかもしれませんが、これは言い換えるとおじさんの上に「絵を生成」していると言えます。

多様な生成AIツール

生成AIの技術には、さまざまな種類のツールやプラットフォームがあります。それぞれが異なる強みを持っており、目的に応じて使い分けることが可能です。

初めての方はまずChatGPTを無料で使ってみて、慣れてきたら他を使ってみるのがいいでしょう。

• ChatGPT: 自然な言語生成を行うツールで、対話形式で質問に答えたり、文章を作成するのに適しています。一番シンプルで使いやすくまずはこれ、といった一品です。初めての生成AIという方はChatGPTから初めてみてください。無料で使用することができます。
• Perplexity: ChatGPTと使い方は同じですが、Webや学術論文の検索に特化しています。決して学校の課題に利用しろと言っているわけではないですからね。決して。
• Genspark: こちらもWeb検索に特化しているのですが、ファクトチェックという機能がついています。Web上には怪しい情報や矛盾点が存在することが多々あります。ファクトチェックを使えばエビデンスを元に調査した情報の真偽性をチェックしてくれます。
• Gemini: GeminiはGoogleサービスとの連携に特化した生成AIです。Googleカレンダーやメール、Googleドライブなどの情報から検索することができます。個人的には日常使いで一番便利だと思っています。
• Felo: 他のサービス同様Web検索メインの利用ですが、生成結果の可視化に特化しています。生成した情報をマインドマップやパワーポイント、PDFなど様々なものにアウトプットしてくれます。
• HeyGen: 動画生成に特化しています。自分の声を教えればその声でAIに喋らせることができたり、自分の顔写真を入力するだけでその写真を動かしたりすることができます。すでにYouTubeやTikTokなどの動画配信プラットフォームにはこれらを使用して動画作成をしているユーザが増えてきています。

生成AIによる世界の変化

生成AIによって日常が大きく変わりましたが、これらは仕事などプロの世界でも活用されています。生成AI登場以前と後でどのように世界が変わったかみていきましょう。

1. コンテンツ制作の自動化

文章や画像などのコンテンツ作成は以前まで担当者が立案から構成、作成を行っていました。

生成AIは、ブログ記事、ニュース記事、SNS投稿など、さまざまな文章を自動的に生成することができます。これによりライターやマーケティング担当者の上記作業負担を軽減することができ、短時間で高品質なコンテンツを作り出すことが可能です。

例えば、企業が商品紹介ページを作成する際に、商品データを入力すると自動で説明文が生成され、マーケティング資料として活用できるケースがあります。

2. デザイン・クリエイティブ分野

DALL-Eのような画像生成AIは、クリエイティブなデザイン制作を支援しています。

以前はデザインイメージをデザイナーに伝えて、それを元にデザインを行うという流れでしたが生成AIが出てきた今、デザインイメージをAIに入力するだけで瞬時に高品質な画像やアートが生成されます。広告のビジュアルや、イラスト作成など、短時間で数多くの提案を作り出すことができるため、特にクリエイティブな分野での効率化が期待されており、実際にしまむらや伊藤園、マクドナルドでも採用されています。

こちらの記事ではしまむらがAIモデルを起用したことで時間やコストの削減を目指すとしています。

伊藤園もCMでAIタレントを起用しており、クオリティもとても高いです。

マクドナルドも公式Xにて商品とAIモデルを合わせた動画を投稿しています。

3. 音声生成とナレーション

音声合成技術を使った生成AIは、自然な音声を作り出すことができます。企業では、ついこの前までナレーターにお願いして、読み上げてもらい録音することが主流でした。今ではカスタマーサービスの自動応答システムに活用されたり、ナレーションや案内音声をAIで作成することでコスト削減を図っています。音声データを学習させて特定の声を再現することも可能で、パーソナライズされた音声応答システムの開発も進んでいます。

4. 教育分野での活用

生成AIは、教育の現場でも活用が進んでいます。学校の先生は宿題や課題などを自力で作成したり、あるいは参考書から引用したりして作成していました。これからはAIを使って自動で学習教材や問題集を作成し、生徒に合わせたカスタマイズされた学習内容を提供することが可能です。また、AIによる自動採点やフィードバックの提供も実現しており、教育現場での負担軽減に寄与しています。

5. 副業への活用

生成AIが発達したことによって今まで専門の人しかできなかった、知らなかったことがAIを使えば誰でもできるようになってきました。画像生成とテキスト生成を組み合わせることでTikTokやインスタのリール、YouTube動画などがものの数分で作成できるようになり、これらで広告収入を稼ぐ人が増えています。

まとめ

生成AIは、ここ数年間で飛躍的な進化を遂げています。しかし、世の中のほとんどの人はこのAIの進化についていけてないどころか、そもそも気づいていません。この記事に辿り着いたあなたは生成AI時代の先頭に立っているといって良いでしょう。世はまさにAI時代。困ったらまずはChatGPTを使うところから始めてみてはいかがでしょうか。

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